最近では、仮想通貨の売買や、DeFi(ディファイ)を利用される方が急増しており、それに伴いメタマスク(MetaMask)というウォレットを使用する方も増えている。
かく言う筆者も、遅ればせながら仮想通貨市場に参入したのは先月くらいであるが、メタマスクは常に利用するようになった。
仮想通貨投資自体は、以前から日本でも行われていたが、分散型金融と呼ばれるDeFi自体はそれほど日本では注目されていなかった。
だが、ここ数か月に入ってからは、日本人のDeFi参入者はかなり増加しているように思える。
DeFi参加者が増えることは良いことだが、DeFiを利用する方が増えた影響からか、メタマスクの動作が重かったり、なかなかトランザクションが通らないという現象が起きることが多くなった。
筆者はパンケーキスワップ(PancakeSwap)を利用して、仮想通貨のSwap(交換)をよく行うのだが、その際のトランザクションがなかなか通らず、交換ができなかったり、仮想通貨を送金するのも時間がかかりすぎるということを経験した。
この時、トランザクションはPending(保留中)となっていた。
3時間以上経ってもトランザクションはPendingのままだったので、その取引をキャンセルしようとしたのだが、そのキャンセルも何時間経っても終わる気配がない。
これにはかなり焦ったが、何とか解決することはできたので、今回はトランザクション詰まりが発生し、キャンセルできない時の対処法について語っていきたいと思う。
目次
メタマスクでキャンセルできない時の対処法
メタマスク(MetaMask)でトランザクションが詰まりキャンセルできないときの対処法としては、メタマスクにある該当するトランザクションをクリックしたときに、「キャンセルを高速化」するというオプションが表示されると思う。
高速化する際には、ガス代(Gas)と呼ばれる手数料が発生するが、その手数料を支払うことによってキャンセルを早く行うことができる。
その手順としては以下となる。
①メタマスクの画面の「アクティビティ」をクリック
②キャンセルしたいトランザクションを選択
③「キャンセルを高速化」をクリック
④ガス代が表示されるので「確認」をクリック
上記の手順で、キャンセルを早めることが可能となる。
筆者の場合はキャンセル高速化を3回やってもなかなかトランザクションが通らず、4回目の高速化でやっとキャンセルできたということがあった。
その時は、バイナンススマートチェーン(BSC)を使用していたので、そこまで手数料は高くないが、それでも毎回キャンセル高速化を何回もしないといけないということになると、手数料もそれなりに高くなってしまう。
ただ、現状トランザクション詰まりが起きるとキャンセルするのが最も簡単で有効な方法になるので、急ぎで取引しなければならない場合は、キャンセルの高速化を試みる。
そして、キャンセルが完了したら、もう一度トランザクションを試みるという方法がベターかもしれない。
なので、なかなかキャンセルできない場合は高速化を行ってみるといいかもしれない。
メタマスクでのトランザクション詰まり(その他の対処方)
メタマスク(MetaMask)でトランザクション詰まりを起こした場合に、その他にも対処法があるのだが、その方法については以下のようになる。
①PCの再起動
②PCのネットワーク状況を確認する
③メタマスクの削除・復元
PC側の問題であれば、PCの再起動や、ネットワークが安定しているか確認することにより、問題は解決すると思うが、単純にメタマスク自体の動作が「重い」ということであれば、これらの方法では解決できない可能性が高い。
そこで有効になってくるのが、メタマスクを削除し、復元する方法となってくる。
しかし、この方法は一歩誤ると資金を失ってしまうことにもなりかねないので、かなり慎重に行う必要がある。
また、メタマスクを復元する際には、「シードフレーズ(Seed phrase)」や「秘密鍵」というものが必要となってくる。
基本的には、「シードフレーズ」があればメタマスクを復元できるが、外部のウォレットアプリなどで作成したアカウントをメタマスクにインポートしていた場合や、複数アカウントを作成していた場合に、そのアカウントを復元したいとなったときは「秘密鍵」が必要となる。
なので、メタマスクを削除する前にこれらの情報は必ず確認していただきたいと思う。
【※追記 2021年12月24日】
(2021年12月24日現在、シードフレーズ(Seed phrase)はシークレットリカバリーフレーズ(Secret Recovery Phrase)という名称に変更されているので、ご注意ください。)
確認する方法についてはそれぞれ以下となる。
<シードフレーズの確認方法>
①メタマスクの画面右上にある「丸いマーク(アカウントのアイコン)」をクリック
②「設定」をクリック
③「セキュリティーとプライバシー」をクリック
④「シークレットリカバリーフレーズを公開する」をクリック
⑤パスワードの入力を入力し「次へ」をクリック
⑥シークレットリカバリーフレーズが表示される
<秘密鍵の確認方法>
①メタマスクの画面右上、縦に「・・・」と続く場所をクリック
②メタマスクの「アカウント詳細」をクリック
③「秘密鍵のエクスポート」をクリック
④パスワードの入力を入力し「確認」をクリック
⑤秘密鍵が表示される
以上がシードフレーズ及び、秘密鍵の確認方法となる。
ちなみに、スマホ版メタマスクをお使いの方もおられると思うが、スマホ版の場合も高速化を行っても処理が実行されない場合でかつ、スマホの再起動、ネットワークの確認を行っても改善されない場合は、メタマスクの削除を検討する流れとなると思う。
スマホ版メタマスクの場合も同様に、ウォレットを復元する場合はシードフレーズ及び、秘密鍵が必要となる。
なお、それぞれの確認方法については以下となる。
<シードフレーズの確認方法>
①画面左上の「三本線(メニューバー)」をタップ
②歯車マークの右にある「設定」をタップ
③「セキュリティとプライバシー」をタップ
④「シークレットリカバリーフレーズを公開する」をタップ
⑤パスワードの入力が求められるので入力し「次へ」をタップ
<秘密鍵の確認方法>
①画面左上の「三本線(メニューバー)」をタップ
②歯車マークの右にある「設定」をタップ
③「セキュリティとプライバシー」をタップ
④「秘密鍵の表示」をタップ
⑤パスワードの入力が求められるので入力し「次へ」をタップ
スマホ版メタマスクの場合は上記の手順で、シードフレーズ・秘密鍵の確認を行うことができる。
繰り返しにはなるが、メタマスクを削除する場合には必ず事前にこれらの情報を確認し、保管しておくことをオススメしたい。
【※更新 2021年12月24日】
メタマスク(MetaMask)の削除と再インストール後の復元に関する方法を「メタマスクの削除・再インストール方法!スマホアプリとPCの手順について解説!!」という記事にて別途記載させていただいた。
もし、メタマスクの削除・復元の手順について知りたい方は、そちらも参考にしていただければ幸いである。
考察・まとめ
メタマスクでトランザクションが完了しない時は、本当に焦ったものだ。
数時間経ってもPendingのままで、キャンセルの高速化をしても、うんともすんとも言わなかった。
もしかしたら、このままずっとメタマスクで送金したりできなくなってしまうのではないかと不安になった。
かといって、メタマスクを削除するのも怖くてできなかった。
なので、ダメ元で行った4回目のキャンセル高速化でトランザクションが完了したときはとても安心したものだ。
このように、メタマスクでは動作が重く、トランザクションが通りにくくなることがあるので、すぐに取引が必要になるような場面では注意が必要となるので、ご参考にいただければと思う。