2026年7月21日にて、Substack(サブスタック)に記事やNotesなどでAIで書いた文章を検出できる機能が追加された。
機能名は「Scan for AI text(スキャン・フォア・エーアイ・テキスト)」と呼ばれるものだ。
これは、AI文章検出サービスのPangram(パングラム)と連携し、文章が人間によって書かれた可能性や、AIの支援を受けた可能性を割合で表示する仕組みである。
なお、2026年7月23日時点では、この機能はSubstackのWeb版およびiOSアプリで提供されており、Android版については近日対応予定とされている。
ただしWeb版では、Substack Reader上で開いた投稿などが対象であり、独自ドメインを含む単独のSubstackサイト、メール、動画投稿、音声投稿は対象外となっている。
ということで今回は、この新機能である「Scan for AI text」がどのような機能なのか、その仕組みや使い方について見ていきたい。
目次
SubstackのAI文章検出機能「Scan for AI text」とは
Substackの「Scan for AI text」は、投稿された文章が人間によるものか、AIの支援を受けているのかを推定するための機能である。
この機能は、2026年7月21日以降に公開された記事の投稿やNotes(コメント、返信含む)を対象にするものとなっている。
ちなみに筆者も、7月20日以前に書いた記事で「Scan for AI text」を試そうとすると、「AI検出の対象外」「現在、7月22, 2026, 12:30 午前 GMT+9より前に公開されたテキストのスキャンには対応していません」という画面が表示されて、AIテキストのスキャンができなかった。
なお、Android版については、2026年7月23日時点の公式ヘルプによると今後対応予定とされている。
今回の「Scan for AI text」機能について、SubstackのCEOであるChris Best氏の見解によると、公式投稿「Against Claudefishing」の中で、AIを使うこと自体を問題視しているわけではないと説明している。
問題なのは、読者が人間の書いた文章だと思っているにもかかわらず、実際にはAIが大きく関わっているなど、読者の認識と実際の制作過程にズレがあることだとしている。
そのため、この機能はAIを使った書き手を一律に取り締まるものではなく、読者がその文章がどのように作られたのかを判断しやすくするための、透明性を高めることを目的としているとのことだ。
ちなみに、Pangramの分析結果では、文章にAIがどの程度関わった可能性があるかを割合で確認できる。
筆者も実際に試してみたが、分析画面に「AI」「AI支援」「人間」の3項目が表示されていた。
「Scan for AI text」を提供するPangramの公式解説によると、Pangramは文章の複数の特徴をもとにAI生成の可能性を推定する分類モデルとして説明されている。
つまり、AIが生成したと推定される割合、AIによる編集や書き換えが加わったと推定される割合、人間が書いたと推定される割合を分けて見られる形となっている。
ちなみに筆者は、AIを使わずに書いた文章で、AI 100%、AI支援 0%、人間 0%と表示されることもあったので、思わず「なんでやねん!」とツッコミを入れたくなった。
ただ、この数字は文章の作成履歴を直接見てはじき出したわけではないので、あくまで参考程度ということになるのだろう。
Pangramが提供する「Scan for AI text」の使い方
「Scan for AI text」の使い方について、読者側ではSubstackに投稿された記事やNotesを開き、右上「・・・」のメニューから「Scan for AI text」を選ぶことでスキャンできる。
Notesの場合は、フィード上の「・・・」のメニューから「Scan for AI text」を選んでスキャンすることも可能だ。
書き手側も同様に、記事やNotesの投稿画面の右上「・・・」のメニューより「Scan for AI text」が選べるので、公開前の下書きについてもスキャンしてAIの割合を出すことができる。
ただ、この時の注意点として、短すぎる文章をスキャンしようとすると、「テキストが足りません」「Pangramには、正確なAI検出のために、より多くのテキストが必要です」と表示されて分析ができない。
もう一つ、書き手側が使える機能として、「How I make this(ハウ・アイ・メイク・ディス)」というものがある。
これは、書き手が制作方法を読者へ説明するための機能だ。
たとえば、企画と本文は自分で行い、AIは誤字脱字の確認に使った、というように書ける。
この機能は、書き手側が記事やNotesを「Scan for AI text」でスキャンした後に、「Create “How I make this” statement」という英文が表示されるので、それをクリック、もしくはタップすると自由に説明文を入力できるようになっている。
なお、読者側では、「How I make this」機能を使って説明文を書いたあとは、読者側でも「Scan for AI text」の画面を開くと、書き手側が書いた説明文が表示されるようになる。
ちなみに、PangramのAI検出機能は無効化することもできるが、投稿を一括して無効化するのではなく、投稿ごとに無効化する形になる。
無効化したい場合は、「Scan for AI text」の画面を開いて、右上「・・・」のメニュー画面より「Disable detection」を選ぶ。
再び有効化したい場合は、同じく右上「・・・」のメニュー画面の「Enable detection」を選ぶと、スキャンを有効化することができる。
まとめ
正直なところ、筆者はSubstackで「Scan for AI text」の機能が新たに追加されたと知ったときはかなり焦った。
自分の投稿にAIを使っていることが白日の元に晒され、「AIを使った文章は悪いものだ」と決めつけられてしまうのではないかと危惧したからである。
また、なぜサブスタがこのような機能を導入したのか、最初は疑問にも思った。
ただ、あらためて考えてみると、Substack側には、AIによって大量生産された質の低い記事を減らし、プラットフォーム全体の記事の質を守りたいという狙いもあるのかもしれない。
もっとも、Pangramが示す結果は、その文章がAIによって書かれたことや、人間の手だけで書かれたことを証明するものではない。あくまで文章の特徴から、AIの関与を推定する機能である。
そのため、「AI」と表示されたからといって、文章のすべてをAIに任せたと断定できるわけではない。
反対に、「人間100%」と表示された場合でも、制作過程でAIを一切使っていないことが証明されるわけではない。
読者側には、表示された数字だけで書き手を判断するのではなく、本文の内容や、書き手自身の説明も含めて受け止める姿勢が求められる。
一方、書き手側もAIを利用した場合には、構成、下書きなど、どの工程で使ったのかを説明しておくことで、誤解を生じさせにくい。
今回の機能から見えてくるのは、単に「AIを使ったか、使っていないか」を問うのではなく、「AIをどのように使ったのか」を読者に説明する流れが生まれつつあるということである。
その背景には、AIで安易に大量生産された記事やNotesを抑えたいという意図があるのではないかと、筆者は考えている。
実際、主要なSNSやプラットフォームでも、AIによって大量投稿された低品質なコンテンツを制限しようとする動きが強まっているからだ。
なので筆者も、今後Substackの記事やNotesをAIの力を借りて作成する際には、どのようにAIを利用したのかを、可能な限り説明するよう心がけたいと思う。












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