確定申告で税金を納めたあとに、「控除を入れ忘れていた」「本当はもっと税額が低かった」と気づくことは意外と多い。
このような場合でも、状況に応じて訂正は可能であり、払いすぎていれば還付を受けられる可能性がある。
ただし、申告期限内か期限後かで手続きは大きく異なるため、正しく理解しておくことが重要だ。
意外にも、最初に確定申告で所得税を納付したあと、申告期限内の訂正申告を行って収めるべき所得税額が下がった場合について解説しているWebサイトがほとんどなかった。
そのため、本記事では確定申告で税金を払いすぎた場合の対処法と還付の流れについて筆者の実体験を交えながら見ていきたい。
目次
期限内に気づいた場合の対処法
確定申告の期限内であれば、最もシンプルに訂正できる。
結論としては、申告書を作り直して再提出すればよい。
申告期限内に誤りに気づいた場合は、新たに正しい内容で申告書を作成し、期限までに提出する。
このとき、差額だけを修正するのではなく、全体として正しい申告書を作り直すことが重要である。
再提出した場合、最終的な税額は「最後に提出した申告書」が基準となる。
つまり、最初に提出した内容ではなく、訂正後の内容で税額が確定する仕組みである。
そのため、すでに税金を納めていたとしても、再計算の結果、税額が下がれば払いすぎた分は還付される。
一方で、逆に税額が増えた場合は追加納付が必要になる。
なお、e-Taxでも書面提出でも対応は可能であり、提出方法に関係なく同じ考え方で処理される。
また、実際に筆者もこのケースを経験している。
確定申告の期限内に医療費控除の入力を忘れていたが、後から気づいて修正した。
医療費控除の入力にあたっては、接骨院の書類が必要だったため、これまで領収書をもらっていなかった分について、急きょ連絡を取って発行してもらった。
期限当日であったため本来は数日かかると言われたが、事情を説明したところ当日中に対応してもらえた。非常に助かった場面である。
結果的には助かったのだが、筆者が通っていた接骨院は普段、レシートなど発行していなかったので最初はかなり焦った。
また、医療費のお知らせの書類には1月~8月分しか記載されておらず、しかも金額が実際に支払った額と一致しない部分があったのだ。
加えて、マイナポータル上の医療費情報でも接骨院の分だけが反映されておらず、正確な支払額を把握することができなかった。
このため、最終的には個別に書類を取り寄せて確認する必要があったのだ。
その後、正しい内容で申告書を作り直して再提出した結果、当初6,000円だった所得税が3,000円に下がった。
すでに納付していたため、この差額3,000円がどう扱われるのか不安に感じたが、最終的には還付されるという説明を受けた。
ちなみに、修正申告後の3,000円については改めて納税する必要はなく、差額が自動的に還付されるまで待っていてOKだという説明を受けた。
期限後に気づいた場合の対処法
申告期限を過ぎた場合は、手続きが変わる。
結論として、払いすぎていた場合は「更正の請求」で対応する。
更正の請求とは、実際よりも多く税金を申告・納付してしまった場合に、正しい税額へ修正を求める手続きである。
これが認められれば、払いすぎた税金は還付される。
この手続きは、原則として法定申告期限から5年以内であれば行うことができるため、期限後に気づいた場合でも慌てる必要はない。
一方で、税額が少なかった場合は「修正申告」となり、不足分の納付が必要になる。
今回のような「払いすぎ」のケースとは手続きが異なる点に注意が必要である。
期限内と期限後の違いは、以下のように整理できる。
- 期限内:申告書を作り直して再提出
- 期限後(払いすぎ):更正の請求
- 期限後(不足):修正申告
払いすぎた税金の還付の流れ
払いすぎた税金は、訂正後の内容に基づいて自動的に精算される。
結論として、正しい税額との差額が還付される仕組みである。
まず、期限内であれば再提出した申告書、期限後であれば更正の請求の内容をもとに、税務署側で税額の再計算が行われる。
その結果、納めすぎていた金額が確定すると、指定した口座に還付金が振り込まれる流れになる。
筆者の場合も、確定申告コールセンターを通じて税務署に確認したところ、差額の3,000円は還付されるとのことであった。
振込時期については、再提出からおおよそ2か月後、具体的には5月頃になるので待っていてくださいとの説明を受けている。
ただ、還付金の振込先については所得税自体は発生するからか、e-Taxでの申請時に還付金の振込先口座を指定する入力画面は出なかった。
その場合は、公金受取口座に振り込まれるのか、税務署からお知らせのハガキ等が来るのか。
万が一、口座に振り込まれず、お知らせなどもない場合は税務署へ確認する必要がある。
このように、納税済みであっても最終的には正しい税額で精算されるため、払いすぎは還付という形で戻ってくる。
考察・まとめ
確定申告で税金を払いすぎた場合でも、適切に対応すれば取り戻すことは可能である。
まず確認すべきは、申告期限内か期限後かという点であり、それによって手続きが変わる。
期限内であれば申告書を作り直して再提出、期限後に払いすぎに気づいた場合は更正の請求を行う。
いずれの場合でも、最終的には正しい税額に基づいて精算されるため、払いすぎた分は還付される仕組みである。
実際の体験としても、医療費控除の入力漏れにより税額が変わり、差額が還付される流れを確認している。
一方で、医療費のデータは必ずしも自動で正確に反映されるわけではなく、特に接骨院などは情報が不足しているケースもあった。
こうした点からも、申告前の確認と、違和感を感じたときの見直しが非常に重要であるといえる。
納税後に気づいたとしても手遅れではないため、早めに対応することが無駄な出費を防ぐポイントである。
筆者は期限内であれば訂正申告が何度でもできることを知らなかったが、申告漏れを防ぐにはとりあえず早めに申告を済ませておき、訂正の必要が生じればその都度訂正申告をする。
そして、納税に関しては訂正の可能性がある場合は、完全に訂正の必要がないと思われる段階になるまでは納税はしないでおく。
ただし、期限内の納税を忘れないように注意しておくという立ち回りがベストかもしれない。











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